「学校には行けないけれど、家では勉強できている。この学習を出席として認めてもらえないだろうか?」
不登校のお子さんを支えるご家庭では、こうした疑問を持つ方も多いと思います。
特にベネッセの教材は知名度が高いため、
「進研ゼミをやっていれば出席扱いになる?」
「チャレンジタッチなら学校の出席日数に入る?」
「家庭学習で出席扱いになりやすい教材はどれ?」
と気になりますよね。
結論からいうと、「進研ゼミを受講すれば出席扱いになる」という制度はありません。
ただし、小中学生の不登校では、自宅でのICT学習や通信教育が一定の条件を満たすことで、学校長の判断により出席扱いになる制度があります。
ここはとても大切です。
文部科学省は、不登校の小中学生が自宅でICT等を使った学習を行った場合、一定の条件を満たせば、在籍校の校長が指導要録上「出席扱い」にできるとしています。
対象になる学習方法には、インターネット教材だけでなく、
なども含まれます。
つまり、「特定の教材だけが国から出席扱い教材として認定されている」という仕組みではありません。
教材+学校との連携+学習状況の確認などを含めて、最終的に校長が判断します。
文部科学省が示している主な考え方を、保護者向けに簡単にすると次のようになります。
特に重要なのは、学校が学習状況を確認できることです。
たとえば、「今日は算数を30分やりました」と保護者が口頭で伝えるだけよりも、
「9月2日 数学○単元 学習時間35分 確認テスト80点」
のような学習履歴を提出できる教材のほうが、学校側も判断しやすくなります。
文部科学省も、民間のオンライン教材を使用する場合、学習履歴、学習時間、確認テストの結果などを評価材料として利用することが考えられるとしています。
小学生の場合、ベネッセの「進研ゼミ小学講座」にはタブレット学習の「チャレンジタッチ」があります。
チャレンジタッチは学習指導要領に基づき、学校で使用する教科書に対応した教材です。
そのため、文部科学省が示す「ICT等を活用した学習」という面では検討できる教材です。
ただし、2026年9月時点で確認できるベネッセ公式情報では、中学講座については不登校の出席扱い制度への対応が明確に案内されていますが、小学講座について同じ専用案内は確認できませんでした。
したがって、小学生のチャレンジタッチについては、「絶対に出席扱いになる」とは言えない一方、学校側が文科省の要件を満たすと判断すれば出席扱いとなる可能性はあるという理解が適切です。
最初から担任や校長先生に、「チャレンジタッチの家庭学習履歴を提出する形で、出席扱い制度を検討できますか?」と相談してみてください。
中学生の場合は状況が少し違います。
ベネッセは「進研ゼミ中学講座」のデジタル中心のハイブリッドスタイル・中高一貫スタイルについて、出席扱い制度に対応可能な教材として公式に案内しています。
タブレットでの学習履歴を一覧化し、学校側が学習状況を確認しやすくする仕組みもあります。
ただし、ここでも重要なのは、進研ゼミを受講しただけで出席になるわけではないということです。
ベネッセ自身も「最終的な認定は学校長の判断」と明記しており、事前に学校へ相談するよう案内しています。
また、中学講座でも紙中心のオリジナルスタイルではなく、公式が出席扱い制度の対象として案内しているのはデジタル学習中心のスタイルです。
「とにかく学校と相談しやすい教材を選びたい」というご家庭なら、最初から不登校の出席扱い制度についてサポートしている教材を選ぶ方法があります。
比較すると次のようになります。
| 教材 | 対象 | 出席扱いへの対応 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| すらら | 小・中・高校生 | ◎ 公式に案内 | 学習履歴、無学年学習、コーチのサポート |
| サブスタ | 小・中学生 | ◎ 公式に案内 | 動画中心の家庭学習 |
| 天神 | 小・中学生 | ◎ 公式に案内 | 教科書準拠、学習記録を出力可能 |
| スマイルゼミ | 主に中学生向け公式案内あり | ◎ | タブレット・教科書準拠 |
| 進研ゼミ中学講座 | 中学生 | ◎ | 学習履歴を学校へ示しやすい |
| チャレンジタッチ | 小学生 | △ 学校と要相談 | 教科書対応のタブレット教材 |
| スタディサプリ | 小・中・高校生 | △ 学校と要相談 | 映像授業、教科書対応講座、学習状況を確認できる「まなレポ」 |
| こどもちゃれんじ | 未就学児 | ― | 就学前教材のため不登校の出席扱いとは別 |
スタディサプリも、小学生・中学生の自宅学習に利用できるオンライン教材です。
ですが、個人向けのスタディサプリについて、教材を利用するだけで出席扱いになるという公式案内は確認できませんでした。そのため、スタディサプリを使えば必ず出席扱いになるとはいえません。
一方、スタディサプリには、学校の教科書に対応した講座や映像授業、演習問題があります。
登録学年にかかわらず、前の学年に戻って復習したり、得意な教科を先取りしたりできるのも特徴です。
我が家はスタサプをもう何年も兄弟で愛用しています。(2人分の勉強が、1アカウントで出来るので助かっています。)
スタサプでは、保護者用の「まなレポ」では、日次・週次の学習時間や学習内容、ドリルの正答率などを確認できるので、
こうした記録を学校と共有できれば、文部科学省が示す「学校が学習状況を把握できること」を検討する際の資料になる可能性があります。
ただし、まなレポがあるだけで出席扱いになるわけではありません。
スタディサプリを家庭学習に利用したい場合は、契約前に担任や校長先生へ、
「スタディサプリの学習時間や学習内容、正答率を学校と共有する形で、出席扱いを検討できますか」
と相談しておくとよいでしょう。
学校から提出方法を指定された場合は、まなレポの画面だけでなく、学習日、取り組んだ講座・単元、学習時間、確認テストの結果などを家庭でも記録しておくと、学習状況を説明しやすくなります。
不登校の出席扱いを重視するなら、有力な選択肢のひとつが「すらら」です。
すららは公式サイトで、不登校児童生徒の出席扱い制度について詳しく案内しており、自宅学習による出席扱い認定人数は累計2,500人以上としています。
特徴は「無学年式」。たとえば小学6年生でも、算数につまずきがあれば小学4年生の内容まで戻って学習できます。
学校に行けていない期間が長く、「どこから勉強し直せばいいのかわからない」という子には特に使いやすいでしょう。
また、すららコーチによる学習設計のサポートがあり、学校への出席扱い申請についてのノウハウも提供しています。
サブスタも、小学生・中学生向けのオンライン学習教材です。
公式サイトでは、不登校児童生徒の出席扱い制度を利用できる教材として案内しています。
授業動画を中心に学習するタイプなので、「問題をいきなり解くよりも、まず先生の説明を聞きたい」という子に向いています。
サブスタは、公式で不登校でも出席扱いになる制度を取り入れていると公言しています。
いくつか出席扱いにするためのポイントがあるので、学校側と確認しながら進めていきましょう。
スマイルゼミも、不登校の出席扱い制度を意識したサービスページを設けています。
特に中学生向けでは、教科書準拠のタブレット教材として、自宅学習を出席扱いにする制度について詳しく案内しています。
学習内容だけでなく、学校の先生を「みまもるトーク」に追加して連携する仕組みも紹介されています。
小学生なら「天神」も候補に入ります。
天神は小学・中学向けのICT教材で、出席扱い認定に必要となる学習記録を出力できる機能があります。
実際に小学5年生で家庭学習を学校へ提出し、出席扱いになった事例も公式サイトで紹介されています。
さらに、教科書準拠なので、学校の先生と「今週は教科書の○ページに対応するところをやりましょう」といった学習計画を立てやすいのもメリットです。
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スクールカウンセラーの立場から見ると、ここは順番がかなり大切です。
いきなり高額な教材を契約して、「これで今日から出席扱いにしてください」と学校へ申し出るより、教材を契約する前に学校へ相談するほうがスムーズです。
例えば担任の先生には、
「現在、自宅なら学習に取り組めています。文科省のICT等を活用した自宅学習の出席扱い制度について相談したいのですが、学校ではどのような条件・学習記録が必要でしょうか」
と伝えるとよいでしょう。
担任だけでは判断できないことも多いので、担任 → 学年主任 → 教頭・副校長 → 校長と校内で検討される場合があります。
学校によって制度の運用経験にも差があります。
文部科学省も、児童生徒の状況や学校・地域の実情が異なるため、全国一律の細かな認定基準は示していません。
不登校のご家庭では、どうしても、
「欠席日数が増えてしまう」
「このままで進学できるのだろうか」
という不安が大きくなりやすいものです。
もちろん出席扱い制度を利用できるのであれば、検討する価値はあります。
一方で、お子さんの状態によっては、最初から毎日何時間も勉強することが負担になることもあります。
最初は、
「タブレットを開けた」
「算数を1問解けた」
「昨日より10分長く取り組めた」
という小さな積み重ねでも十分です。
教材は、学校へ戻すために子どもを追い立てる道具ではなく、学校に行けない時期にも「自分は学べる」と感じるための手段として使うことが大切です。
「不登校で進研ゼミをやれば出席扱いになる?」という疑問についてまとめると、
となります。
特に大事なのは、教材を契約する前に学校と話し合うことです。
文部科学省の制度上、「通信教育だからダメ」「市販教材だからダメ」と一律に決まっているわけではありません。
学校が学習計画・学習状況を把握でき、その他の条件も満たすことが重要です。
お子さんが今取り組めそうな方法と、学校が出席扱いとして確認しやすい方法。その両方を探しながら進めていくのがおすすめです。
※出席扱いの認定方法は学校・教育委員会により運用が異なる場合があるため、必ず在籍校へ確認してください。